2018年09月02日卒業生からの寄稿(早川幸代さん)

理事から大学の思い出を寄稿していただきました。

今回は早川幸代さん(平成01年度卒業)からの投稿です。

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私は、現在、湖風会人間文化学部支部同窓会副会長を拝命しています。その関係上、否応なしに湖風会の本部役員にも名前が連ねられていますので、両会議等に参加させていただく機会がありますので、私自身の短大時代の思い出と併せて、同窓会運営活動の内容や活動を通して得た印象や感想も書かせていただきたいと思います。

この私、今年50歳。短大を卒業してちょうど30年です。福井で生まれ育った私ですが、短大入学と同時に滋賀へ。就職で一度故郷に戻りましたが、短大時代に出会った主人と結婚し、滋賀在住の身となりました。短大のゼミの恩師 武邑尚彦先生とは、ぐんと家が近くなり、今も奥様を交えて、茶飲み師弟関係が続いております。ありがたいことです。二人の子どもが大学生になったのを機に、これまで以上に、お陰様とか、ご縁とか、恩返しというワードを考えることが近年多くなりました。幼児教育学科を卒業し、養護施設・幼稚園・保育園で働いた経験や出会い、発達障害、学習障害、家庭の役割などへの知識を深めるきっかけ、強いては人生の機微、幸せ…?などなど。これらは全て、短大時代での学びから、スタートしたことばかりです。これまでの50年、もちろんつらいこともあったけど、それを忘れるくらいの良い人生だと思うにつけ、感謝したい人の顔がいっぱい浮かんできます。

そもそも、国立大学の受験を失敗しての滋賀県立短期大学への入学。当時は、「こんな短大なんて」のと見下げていた自分がいました。もちろん、自分のデキの悪さを棚に上げてです。入学してみて、特に滋賀県内の高校からからの入学者においては、滋賀県内のそうそうたる高校から、滋賀県立短期大学入学を望んでいる学生がいることを知ったのです。もちろん学歴ではなく、この学部にどうしても入りたいという強い意志の学生が多かったことに気付かされたわけですが…。

さらに、同窓会役員になって驚かされたのは、人間文化学部支部同窓会評議員(理事)の先輩方の中には、私の学生時代が比にならないくらいバイタリティをお持ちの方がワンサカおられることです。大先輩に置かれては、女性が短期大学を含む大学に進むことが難しい時代にあって、公立短期大学の狭き門にご本人の努力とご家庭の理解があってのご進学だったとお察しします。そんな先輩方のご発言や考え方、行動に触れ、私の学生生活に重ね合わせるのみならず、時代背景が加わることで、さらに在籍の重みを増し、尊敬の念を強くする次第です。

短期大学から大学への移行の際、家政部から人間文化学部へと履修内容が異なる、学科学部になったことは、両同窓会(短大芹翠会と県大人間文化学部)の今後のあり方も含め、他学部にはないご苦労を先輩方がされてきたと伺っています。それは、容易に想像できることです。そんなご苦労を乗り越えて、近年、ようやく両同窓会がひとつになり、活動を開始したところであり、まさに、温故知新の言葉通りの運営の中にあります。歳を重ねてありがたさを知る同窓会をなくすわけにはいけないと頑張ってきてくださった先輩方のこれまでのご努力を無駄にしないよう、そして、人間文化学部卒業生の皆さん主体で動いていただくための土台固めとして、現役員は何とか智恵を絞り出して、橋渡しの橋を太くしているところです。個人的には、これも恩返しのひとつと勝手な良き解釈をして臨んでいます。旧芹翆会会員の皆さま、県立大学人間文化学部同窓会の皆さま、今はともに県立大学湖風会人間文化学部支部同窓会と統一されました。ご縁をいただいた新しい県立大学湖風会人間文化学部支部同窓会づくりに皆さまおひとりおひとりのお力をぜひお貸しくださいませ。

そこまでじゃなくても、同窓会がちゃんと存在し機能していることをひとりでも多くの方に知っていただける機会になったら、満足です!!

 県立大学家政部幼児教育学科 平成元年卒業 早川(旧姓 坂下)幸代